当センターで治療できるがん

治療部位(陽子線治療の適応

治療部位

前立腺がん

前立腺がんは日本国内で最も多く粒子線治療が行われている部位であり、その信頼性は高く、尿失禁を起こすことなく、男性機能(勃起、射精機能)の温存が期待できます。 当センターでの500人を超える治療の中で、現在のところ、直腸の出血は4~5%程度でその多くは自然に止血、または、内科的治療で治まっています。

早期乳がん

第Ⅰ相試験を経て、2017年夏より第Ⅱ相臨床試験(自由診療)を開始いたします。

肺がん

扁平上皮がんや腺がんなどの“非”小細胞肺がんで、遠隔転移や悪性胸水・心嚢水を伴わないことが陽子線治療を受ける際の条件となります。 放射線治療と同様、画像上は放射線肺臓炎は必発しますが部分的で症状が軽いまま自然に治まるため、低肺機能や高齢、手術不能/拒否の患者には適した治療と言えます。

肝がん

腫瘍径や位置の条件が良くないためにRFA(ラジオ波熱凝固療法)が困難、TACE(肝動脈化学塞栓療法)による腫瘍制御が不良、肝機能が悪く手術が困難といった場合は陽子線治療の良い適応となります。また、手術不能な巨大な肝がんも相対的に陽子線治療が適切と判断される場合があります。

膵がん

手術後の再発や切除不能な局所進行膵臓がん患者さんを対象として、陽子線と抗がん剤を組み合わせた治療を行っています。通常のX線治療では副作用の観点から、50Gy程度の線量が限界ですが、当センターでは線量分布に強弱の工夫を付ける事で、最大67.5GyE/25回の陽子線を腫瘍に照射しています。

腎がん

切除が第一選択ではありますが、医学的な理由で手術が不能な場合は治療適応となります。腎がんは放射線抵抗性であるとされており、照射後はかなり長い年月を掛けて縮小する傾向があります。当センターでの症例数はまだ多くはありませんが、ほとんどの患者さんは治療後、腫瘍サイズに変化がなく、活動が停止している状態(SD: Stable Disease)に至ったと判定しています。

頭頚部がん

手術を行う場合は顔の変形や眼球の摘出を伴うことがあるので、顔にメスを入れたくない方には陽子線治療が原則として有効であり、X線治療では効果が乏しい悪性黒色腫に対しても、陽子線治療はとても良い反応を示します。リンパ節転移がある場合は、陽子線治療の事前にリンパ節の摘出手術(郭清)の実施をお願いする事もあります。

骨軟部がん

一般的に肉腫はX線抵抗性であるのに対し、粒子線は効果的である事が分かってきました。 基本的に単発性で限局(リンパ節転移や遠隔転移が無い)しており、病理的に悪性と診断された骨軟部腫瘍が適応となります。大腿部などに生じた非常に大きな腫瘍であっても、照射方法を工夫することにより対応が可能です

対象となる方

  • 他医療機関からの紹介で、主治医によるがんの確定診断がついている患者さん
  • 陽子線治療による治癒・回復が見込める患者さん
  • 病気についての告知を受けており、陽子線治療を受ける意思を持っている患者さん
  • 歩行や身の回りのことがひとりでできる患者さん

適応条件

  • 対象部位に対する放射線治療の既往がないこと。
  • 病理診断がついていること。
  • 評価可能な病変を有すること。
  • 原則として腫瘍の最大径が15cmを超えないこと。
  • 広範な転移がないこと。
  • 30分間程度、同じ姿勢で動かずに寝ていられること。