陽子線治療施設
当センターは
①Man ② Machine ③Methodの3つの歯車がうまくかみ合う治療施設となっています。
①Man – 医師たち
陽子線治療が医療として本格的に開始された1990年代、当センターに所属する医師2名も専門医としてその歩みをスタートしました。
それぞれ粒子線治療専門病院の開設、さらに個々のがんに対する治療技術の確立を担い現在に至ります。
陽子線治療の歴史をともに歩んできた医師たちが、その豊富な経験に基づいてメディポリスの医療を牽引しています。
菱川 良夫
- 1994年
- 西日本で最初の粒子線治療施設の開設に向け、 兵庫県保健環境部に入庁
- 2001年
- 兵庫県立粒子線医療センター初代院長就任、同センターにて陽子線治療開始
- 2002年
- 同センターにて重粒子線治療開始
- 2010年
- メディポリス国際陽子線治療センター センター長
- 2012年
- 『週刊現代』(講談社)にて、日本にいる「ノーベル賞級の名医」ベスト30に選出される
- 2017年3月
- 名誉センター長
荻野 尚
- 1996年
- 国内初の医療専用の陽子線治療施設である国立 がんセンター東病院の設立に従事
- 1998年
- 同東病院にて陽子線治療開始
- 2002年
- 同東病院陽子線治療部長就任
- 2004年
- PTCOG(国際粒子線治療会議)を主催
- 2005年
- 同病院臨床開発センター粒子線医学開発部長就任
- 2011年
- メディポリス国際陽子線治療センター センター長代理
- 2017年3月
- センター長
②Mahine – がん治療施設
2011年1月の治療開始に向けて、メディポリス国際陽子線治療センターには陽子線治療装置が導入されました。
その後もよりよい治療を目指して、国内メーカーとともに装置・機器の研究・開発を続けています。
回転ガントリーと治療設備一式
最も軽い元素である水素から取り出された陽子は方向の制御が容易なため、全方向からの照射を可能とする回転ガントリーは“小回り”の利く陽子線でのみ実用化されています。
動画で見る2,522方向の照射角度制御
③Method – 厳しい国際基準にクリア
「医療の質の向上と患者の安全」を評価する国際的な第三者評価機関で、WHO(世界保健機構)の推進プロジェクトを支援するなど、安全で高品質な医療の領域におけるリーダーとして認知されています。これまでに70カ国1,000以上の医療施設がJCIの認定を受けています(2017年7月現在)。認定を受けるための審査は、実際の医療安全を担保するシステムがあるだけでなく、システムが機能しているかを細かくチェックします。現地を訪れる審査員の聴き取りの対象は、医療職種の職員から、施設内の従業員まで多職種に渡ります。また審査は厳しく、認定を受けた施設は世界中の医療施設の中で上位1%に位置すると言われています。
チーム一丸で取り組み国際基準JCIを維持
各部門、各チームのプロ意識は高く、お互いを高めあう素晴らしいチームワークで、高品質で安全な医療の提供にまい進しています。
今回、PhaseⅡ試験では、症例数20例以上を予定しておりますので、残りの10例以上の募集を再開いたします。陽子線治療費用は、メディポリス医学研究所が負担しますが、陽子線治療以外の検査や診察費用等は、自由診療として患者さんご自身のご負担となります。
【乳がんの乳房温存手術後の術後照射(自由診療)について】 乳がんの乳房温存手術に再発防止として放射線治療が行われますが、陽子線治療は肺や心臓に照射されないため、晩期の副作用が減少し、欧米では陽子線治療が多く用いられています。
日本では先進医療や保険診療として行えないため、自由診療となりますが、当センターでも該当する患者さんの治療を受け付けております。
→フジテレビ系列「みんなのニュース」で当センターの乳がん治療の取組みが紹介されました。
陽子線治療後は、かかりつけ医のもとで、抗がん剤の投与を続けていきます。
前立腺がん治療直後の患者さんは、どのような治療法であっても、少数の方に急性期の有害事象がみられます。急性期症状は、およそ1ヶ月程度で回復します。陽子線治療は、重篤な晩期症状がほとんど起こらないため、治療中〜治療期間〜治療後を通して、QOL(生活の質)を落とす心配がありません。