センター概要 CENTER

センター長挨拶

荻野尚センター長

荻野尚センター長挨拶

メディポリス国際陽子線治療センター、センター長の荻野です。
当センターは、リゾート地である指宿の中でも、旧グリーンピア指宿の跡地に設立している、言わば、リゾートの中にあるセンターです。多くの患者さん、特に遠方からの患者さんの中には、のんびりと温泉に入るのを楽しみに治療を受けに来られる方もいらっしゃいます。

この度、菱川 良夫初代センター長を引き継いで、2017年3月よりセンター長に就任いたしました荻野 尚(おぎの たかし)と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

陽子線治療は、がん病巣に対して高精度なピンポイント照射を行う事により副作用も少なく、切らずに治療できる事から、「からだにやさしい治療法」として、多くの方々にがん治療の選択肢の一つとして認知頂いております。

紹介元医療機関や地元指宿市内の医療機関と連携しながら、巨大な治療機器と職員のチーム力を結集し、日々治療を行っております。

2011年の1月から治療を開始し、鹿児島県内、日本国内、海外から多くの患者さんが来られております。主に前立腺がん・肺がん・肝臓がん・頭頸部がんなど様々な疾患の治療を行っており、2017年6月現在で2,183名の患者さんの治療を行いました。
その中でも陽子線治療の特徴を生かして、全体の約1割(206名)に及ぶ切除不能局所進行膵臓がんを行い、良好な治療成績をあげております。

また、センター開設以来、「早期乳がん治療」の研究も進めており、昨年6月までに4例の臨床試験を行い、無事終了いたしました。現在は、治療データ分析と経過観察を行いながら、次のステップである第Ⅱ相臨床相試験をまもなく開始致します。
昨年4月から公的保険適用になった「小児がん」に関しては、鹿児島大学病院と連携させて頂き、2名の患者さんに治療を行いました。
2,000名以上の治療実績を踏まえて、更なる挑戦を進めて参ります。

当センターは鹿児島県指宿市にあり、広大な敷地を有する「メディポリス指宿」の敷地内にございます。すぐ横に、「指宿ベイヒルズ ホテル&スパ」というリゾートホテルがあり、患者さん・ご家族はこのホテルに滞在しながら治療を受けておられます。
治療前後の時間を、ホテルの温泉・プール、南薩の観光地巡り・ゴルフ・釣りなど、されている方もいらっしゃいます。 治療滞在期間を「人生のリセット」と位置付ける方も多くおられます。 国内には現在12の陽子線治療施設がありますが、リゾートに位置するのは唯一我々の施設のみです。ですので、ここでは「心にもやさしい」治療が提供できます。

南国、指宿のリゾートで「からだと心にやさしいがん治療」を行い、患者さん一人一人と向き合いながら、「幸せな医療の提供」を心がけ、職員一同取り組んで参ります。引き続き皆様方の多大なるご支援をお願い申し上げます。

垣添忠生先生(公益財団法人医用原子力技術研究振興財団 理事長・公益財団法人日本対がん協会 会長)より、荻野センター長にメッセージをいただきました。

垣添 忠生 先生

垣添 忠生 先生

公益財団法人医用原子力技術研究振興財団 理事長
公益財団法人日本対がん協会 会長(日本対がん協会HP)
がんサバイバー・クラブ 創設者(がんサバイバー・クラブHP)

2017 年 3 月 1 日付で、メディポリス国際陽子線治療センター長に就任された荻野尚先生は、私が国立がんセンター総長をしていた時に国立がんセンター東病院陽子線治療部門の部長をしておられました。同氏は日本に陽子線治療が導入された最も早い時期から陽子線治療に従事され、国内では最も経験豊富な放射線治療医の一人と申せましょう。

実は、私の妻も荻野先生に陽子線治療をしてもらいました。妻は、2000年に左の肺に腺がんが見つかりました。この時は楔状切除を受け治りましたが、2006 年春、今度は右肺の下葉の中心 6 ミリの影が見つかり、新たながんと診断されました。持病の膠原病でステロイド治療を受けてきた影響で肺の組織が脆くなっていること、それに 6 ミリの影は下葉の中央にあるため、手術をすると下葉切除となり、術後、最悪のシナリオでは在宅酸素療法が必要となるかもしれないとのことから、手術は回避して、先進医療である陽子線治療を受けました。この治療で完全に影は消えたのですが、半年後に右肺門部にリンパ節転移が 1 ヶ生じ、CT ガイド下の針生検の結果、悪性度の高い小細胞肺がんであることがわかりました。抗がん剤で治療しましたが全身に転移して、全経過 1 年半で亡くなりました。わずか 6ミリのがんを治せなかったのは、小細胞肺がんが難治がん中の難治がんだからでしょう。残念です。

高齢者や何らか要因で手術が受けられない患者さんにとっては、陽子線治療はとても身体に優しい治療です。今後、陽子線治療がさらに普及し、多くのがん患者さんの福音につながることを期待しています。鹿児島県指宿の地で、荻野先生を中心とするチームが陽子線治療を積極的に展開され、多くのがん患者さんを救命されることを願っています。

荻野尚センター長の経歴

荻野 尚
一般社団法人メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター センター長
荻野 尚
1982年 千葉大学医学部 卒業
1985年 国立がんセンター病院 放射線治療部医員
1992年 国立がんセンター東病院 放射線部医長
1995年 国内初の医療専用の陽子線治療施設である国立がんセンター東病院の設立に従事
1998年 同東病院にて陽子線治療開始
2002年 同東病院陽子線治療部長
2004年 PTCOG(国際粒子線治療会議)を主催
2005年 同病院臨床開発センター粒子線医学開発部長
2011年 メディポリス国際陽子線治療センター センター長代理
2017年度 現職(メディポリス国際陽子線治療センター センター長)
2017年 鹿児島大学 がん病態外科学講座 客員教授